リノベで「新築並み」性能の住宅を 「フラット35リノベ」とは?

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リノベで「新築並み」性能の住宅を 「フラット35リノベ」とは?
このところの国の住宅施策は、新築住宅の建設を促進する従来の新築一辺倒から、「いい住宅を建てて、長く大切に使う」方向に転換しつつある。その住まいを長く大切に使う方法のひとつとして、この数年にわかに注目度が高まっているのが、住まいのリノベーションだ。

従来のリフォームとは異なり、中古住宅を最新の新築住宅並みの基本性能に引上げ、より快適に、長く住まえる住宅とするのがリノベーションで、国もリノベーションを促進するため、各種の補助金制度やローン減税などさまざまな支援策を実施している。

■「リフォーム」と「リノベーション」の違い

リノベーションという英語を日本語に翻訳する場合、「革新」「刷新」などのことばがあてはめられる。それに対して、リフォームは「改良」「修復」といった意味合いが強い。

つまり、リフォームは古くなった住宅を修復して元に近い状態に戻そうとする試みであり、リノベーションはそこにとどまらず、最新の技術や設備を投入して、住宅の基本性能の向上を図り、最新の新築住宅並みの性能を確保しようとするものということができる。

それでいて、構造躯体などはそのまま残すので、新築に比べるとかなり安く手に入れることができるというメリットがある。しかも、新築住宅は駅から遠く離れた場所でしか供給されないエリアが多いが、リノベーション住宅なら比較的便利な場所で手に入れられる可能性が高いなどの魅力もある。

■最大300万円の補助金「長期優良住宅化リフォーム」

しかも、先に触れたように現在は国の住宅政策の目玉商品的な扱いになっていて、リノベーションに対しては、各種の支援策が充実している。

たとえば、既存の住宅を劣化対策、耐震性能、省エネ性能、維持管理性能などの面から性能を向上させ、「長期優良住宅」と呼ばれる性能の高い住宅並みにリフォームする場合、1戸当たり最大で300万円の補助金が支給される制度が実施されている。

制度の名称には「リフォーム」というコトバが使用されているが、対象となる条件からみると、住まいのリノベーションといっていいだろう。

また、「断熱リノベ」と略称されている「高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業」では、一定の断熱性を高める工事を行った場合、一戸建ては120万円、マンションは1戸当たり15万円の補助金制度が出る。1戸当たり15万円ということは、50戸のマンションならマンション全体で750万円の補助金になる。

さらに、住宅ローンを利用してリフォーム、リノベーションする場合には所得税が還付される所得税減税制度も実施されている。

新築住宅を取得するのに比べて、比較的安く手に入れられる上に、こうした補助金やローン減税制度を利用すれば、格段に買いやすくなるはずだ。

■「リノベ済みを買う」か「自分でリノベする」か

このリノベーション住宅を手に入れる方法としては、ふたつの道がある。ひとつは、不動産会社などが中古住宅を買い取ってリノベーションした上で販売する、リノベーション住宅を買う方法であり、いまひとつが自分で中古住宅を買って、リノベーションするという方法だ。

通常、リノベーション済みのマンションなどでは、周辺の新築マンションの相場に比べて1割から2割程度安く価格設定されているが、それが本当に安いのかどうか、工事の内容と相場をジックリと比較検討してみる必要がある。

当然ながら、その販売価格には中古住宅としての取得費用に、リノベーションの工事費用を加えた上で、不動産会社の経費や利益が上乗せされている。その経費や利益分をどう考えるかだが、リノベーションの仕上がりが万全で、これなら新築住宅に比べても遜色がないと判断できるのなら、手間ヒマのかからないリノベーション済みの住まいでもいいかもしれない。

■リノベーションマンション選び7か条

そのリノベーション済みの住まいの選び方として、リノベーションマンションのチェックポイントを以下に整理しておいたので、参考にしていただきたい。

(1)リノベーションされた部分の確認
設備や内装など、何をどこまで変えたのか、変更された部分は最新のマンション並みの仕様になっているか

(2)変更部分の仕上がりの確認
壁紙やクロス、フローリングにずれやたわみなどがないか、実際に歩いて、触れてみて仕上がりを確認する

(3)リノベーションされていない部分の確認
古いままの設備などに関しては実際に動かしてみて問題がないかどうかを確認する

(4)使い勝手がどうかなどを確認
個性が強すぎるリノベーションでは却って使いにくいことあるので、家事動線など実際に動いてみて使い勝手がいいかどうか確認する。

(5)点検口などで見えない部分を確認
ユニットバス上部の点検口などを開けて、見えない部分もチェック。見える部分はきれいになっていても、見えない部分で配管や配線がグチャグチャになっていることも。隠れた部分から業者の経営姿勢などを確認できる

(6)共用部分の維持管理状態を確認
共用部分は自分だけではどうにもできない。だからこそ、外壁、エントランス、エレベーター周り、共用廊下などの劣化状況や今後の大規模修繕計画などの確認が重要

(7)住んでいる人たちのレベルの確認
駐車場のクルマの種類、ゴミ置場の整理整頓状況などから住んでいる人たちのレベルが推察できる

■自力で工事するなら選択肢が広がる

でも、「世界でひとつの、自分たちだけの住まいにしたい」「ここだけは絶対に譲れない」といったこだわりがあるのなら、それを実現できそうな中古住宅を見つけて、自分でリノベーションするほうがいいだろう。良心的で技術力の高い業者を選ぶことができれば、リノベーション済み物件より安くて、満足度の高い住まいにすることができるかもしれない。

リノベーション済みの住まいが増えつつあるとはいっても、まだそんなに物件数が多いわけではないので、選択の幅が広いとはいえない。それに対して、自力でリノベーションするなら、立地などから始まって幅広く選択することができる。

特に、住みたいエリアが決まっていて、「ここでなければ」という思いが強い場合には、やはり中古住宅を見つけて、リノベーションが得意な会社といっしょになって、自分だけの住まいを作り上げていくのが現実的だろう。

ただ、その際大切なことは予算の管理。最初に希望に合った設計図を作成、見積りを提出してもらい、確実にその予算内で遂行してもらうようにする。それがうまくいかないと、結果的に高い買い物になる可能性が高いので注意しておきたい。

■「フラット35リノベ」なら0%台の金利

このリノベーション住宅を手に入れる上で忘れてはならないのが、先の補助金やローン減税などだが、いまひとつ住宅金融支援機構が実施している「フラット35リノベ」にも注目しておきたい。

当初5年間または10年間の金利を0.6%引き下げてくれる嬉しい制度。以下の条件を満たすことで利用できる。

(1)あらかじめこの条件に合うようにリノベーションされた住宅を買う場合
(2)中古住宅を買って、この条件に合うリノベーションを行う場合

引下げ期間が10年の金利Aプランは、認定低炭素住宅や認定長期優良住宅、あるいは耐震等級3などの条件があり、これらのうちいずれかひとつを満たせればOK。いまのリフォーム技術であれば、十分にクリアできるレベルだろう。

その結果、金利が0.6%引き下げられ、毎月の返済額が1万円近く軽減され、35年間の総返済額は何と169万円も少なくなる。

そもそも新築住宅に比べて安い上に、各種の補助金などが適用され、このフラット35リノベのように金利引下げメリットもあるわけだ。とはいえ、これらの制度は、恒久制度ではなく、一定の予算の範囲内の時限措置がほとんどなので、早ければ今年度で終了するものがあるかもしれない。リノベーション住宅に関心があるなら、早めの行動が肝心だ。

住宅ジャーナリスト・山下和之
1952年生まれ。住宅・不動産分野を中心に新聞・雑誌・単行本・ポータルサイトの取材・原稿制作のほか、各種講演・メディア出演など広範に活動。主な著書に『家を買う。その前に知っておきたいこと』(日本実業出版社)、『マイホーム購入トクする資金プランと税金対策』(学研プラス)などがある。『Business journal』、住宅展示場ハウジングステージ・最新住情報にて連載。

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